2007年2月1日木曜日

お引越し

いままでのBlogはこちらにおいてあります。
http://yosh-diary-ong.blogspot.com/

いつまであるのかは不明です。。
すでにおいらには触れないです(笑)

代理出産は認めるべき、か?

野田聖子様である。

いわずと知れた、造反復党組のお方である。

かつては、
日本初の女性総理に一番近い存在と
もてはやされていた岐阜選出の代議士。

小泉さんのおかげで、すっかり総理は遠くなりましたかね?

いまやすっかり、マリー=アントワネット=ユカリタンの
天敵・ライバルとして同一視されて、
その相乗効果ですっかり2ちゃんねるのネタですからね。

少なくとも「所得が無いなら株を買えば?」を超えるほどの
楽しい話題は提供してくれないですが、
ちょこっと最近の代理出産周りでの発言が気になります。

そもそも、
政治家が個人的な体験に基づいて、政策を云々する
というのは良いのかなぁ、という違和感が否めないです。

そういうものなんでしょうか?

それって「代」議士の発言ではないですよね?
政治家の前に個人である、というのは理解できなくも無いですが、
でも、それで政治判断を行っているように思えてならない。

プロレスラーの嫁であるタレントが
涙ながらに訴えるのとは次元が違う問題である。

しかも、追い風となるように、少子化対策である。
公私混同ではないのかなぁ。

ちなみに、僕は個人的に代理出産には懐疑的である。

そこまで精子と卵子にこだわってどうする?

と思えてならない。

ちょこっと考えればわかることで、
非常に簡単に、危険な優生思想につながる。

代理出産にこだわるってコトは、
遺伝子にこだわることで、
それはすなわち、育ちより生まれを優先する、
というコト以外何者でもない。

優生思想そのものである。

ちなみに向井亜紀に至っては、
「この人の遺伝子を遺していきたい」
である。何をかいわんやである。
なら、愛人を認めて子供を産ませてやれば良いじゃん、
というふうにはならないですわね。(笑)

われわれはなかなか、近代ロマンティズムから逃れられない。

でも、性行為が無ければ他の女に産ませてもよい、
のであれば、側室制度と何が違うのか?
男性であるおいらにはいまひとつ理解できない。

逆の立場になってみよう。

「他の男性の精子を使って、自分の妻が妊娠する」

という事態を冷静に受け入れられるだろうか??
きっと認めがたいことでしょう。

だからといって、女性の「産む権利」を侵害するのは
それはそれで悩ましい問題になる。
自身に精子が無い場合、女性の「産む権利」を
自分の都合で制限することはできないかもしれない。

その場合に、性行為を前提とするよりはまだまし、
なんだろうか?いやはや、どうでしょう???

それならば、むしろ、過去からの仕組みである
養子縁組を実施してはいけないのか?
マドンナだって、国際問題 にしてまで実施している。
  #ま、多民族国家アメリカなので。。
これは否定しづらいんですね、実は。
すんなり受け入れられないんであれば、
自分の中の差別に気がついて、ちょっと凹みますね。

しかし一方で、生殖技術や代理母をプラグマティックに認めるという
リンク中の野田様の発言を見る限り、やはり「?」である。

上記のとおり、まず、優生思想へのリスクの高い接続とともに、
「産まない権利」は認めないんですかね?

さらに「産めない」差別はきっと加速していきますよね?
養子という立場もやはり、被差別な立場なので、
きっともっと肩身が狭いことになること請け合いである。

ただでさえ苦しんでいる人々をこれ以上追い詰めてどうするの?

という気がしてならない。

これって、なんだか、男女雇用機会均等法をめぐる女性内対立を
再生産するロジックに似ている。

しかも、弱者側は一方的に打たれるしかないのかね?

「できるものは許可すりゃいいじゃん」と
政治家にあるまじきナイーブな発言はいかがなものでしょうかね?

ちなみに、私個人は、技術がプロセスを代用する、ことについては
一般的に賛成なほうです。
とくに、困っている人がいて、技術がその人を支援するなら、
ぜひやるべきです。

しかし、代用するプロセスの背景には、
非常に複雑な社会的なコンテクストが存在することを、
政治家たるもの理解した上で発言するべきだと思いますね。

そう考えた場合、冷静さと客観性を担保するためには、
政治家が政策を考えるにあたっては、
個人の経験に根ざした問題については、
できる限り距離をおいて接するべきではないかと思うわけです。

代議士は選挙区のために仕事をするべきであって、
個人のために仕事をしてはいかんよね、
これってある意味、職権乱用ではないかな、と思って、
この記事に違和感があるんだなと帰着したわけです。

でも一方で、庶民感覚が無いのも困るし、
政治家って難しい商売ですね。