2008年8月31日日曜日

スイスのすりと置き引き

まったく唐突な話ですが。。
バーゼルにはすりと置き引きが多いそうな。

多額の現金を持っていて、しかもスイス銀行の匿名口座がお目当てだったりするので、意外と腕利きの人間が集まっている、という話。
ちなみに、よく地球の歩き方とかに書いてるような、「汚い身なりで歩けばちょっと安全」というのは通じないそうで。身なりでは判断されないらしい。
なぜなら、ドイツの小さい商店が脱税行為で得た現金をスイス銀行の匿名口座に入れる、というようなことが実際に起こっている創なのだが、その場合には自分で行くのはいろんな意味で危ないので、親戚の大学生にボストンバックを持たせて運ぶ、なんてことが日常茶飯事だから、ということで、本人は汚い格好でも識別しない、ということらしい。
たしかに、電車でちょっといったところで匿名口座が作れるのであれば、そんな輩はたくさん出てきそうだ。 僕らが考えるよりもヨーロッパの国の間の距離は短い。
で、芋づる式にすりと置き引きが増える。うーん、非常にナチュラルで論理的。
しかも盗まれたほうも、後ろめたい金なので訴えられないかもね。
すばらしく、資本主義的なシステムなのかも。
お金に色や名前がつかないのでこれが可能になる。
匿名口座というのはやはり、なんとも薄らやましそうなものであるわな。
でも、それで無関係な旅行者が狙われるのはいかがなものかと・・
自分のみは自分で守れと。
スイスは中立永世国で平和だと勘違いしやすいが、強力な軍隊に支えられた中立でしかないので、日本のようにのほほんとした気分では、やられるというわけだ。

2008年8月30日土曜日

これはニアショアに限る

青森市に「コンタクトセンター」開設、200人雇用/NTTデータ3C

株式会社NTTデータ3C(935名)は19日、顧客接点である「コンタクトセンター」を青森市に開設すると発表した。サ−ビス開始は2009年1月から。
同社が青森市を選んだ理由に、同センター誘致・設立での充実した行政支援施策のほか、IT関連の教育機関が集積されている点、オペレ−ターなど人材を確保する際の関係機関の協力などをあげている。開設時に約200名のオペレーターを雇用する予定。
http://www.nttdata3c.com/company/pdf/20080820_PressRelease.pdf
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
よいニュースだと思います。
オフショアもやはり限りがありますな。
とくに対面業務がサービスレベルを定義するものの場合、中国にオフショアするのもいかがなものかと。
自分の経験でサービスセンタが中国に移動したサービスを利用しましたが、言っていることは正しいとしてもやはり外国語を話している意識が強いせいか気が利かなくて、しかもちょっと話が込み入るとグルグルと話が進まないという経験があり、言語の共通性がない場合にコールセンタ/コンタクトセンタはやっぱり日本人向けには日本人ではないと無理よね、と思う。
でもそれでも相対的にはコスト高になる。
それはそれで国際競争力は低下する。
だから、それで何が悪いの?という開き直りが必要か?
開き直れないのなら、競争参加条件である外国語をマスタする努力が必要だわね。。

2008年8月29日金曜日

フィリピン看護師・介護士の日本語研修

●「フィリピン看護師・介護士の日本語研修」を新規計上/経産省概算要求

経済産業省は27日、2009年度予算の概算要求をとりまとめた。「成長を支える人材づくり」については、「産学連携による人材育成の推進」(21億円)、「経済連携協定に基づく日本語研修(比看護師・介護福祉士等)」(21億円)などを新規に計上。この他に「アジア人財資金構想」に36億円(前年度33億円)、「企業立地の促進等のための人材育成等支援」に32億円(同30億円)を増額要求している。
http://www.meti.go.jp/topic/data/080827-1.pdf

うーん、これって微妙な問題だけど、仕方ないのだなぁ。
看護師・介護士が文化を超えられるのだろうか、と。
不安だなぁ、自分がユーザになることを考えると。
それなりに小さく極限状態で、文化が異なるサービス提供者に出会う場面は個人的にはかなりネガティブに受け止めてしまう。そもそも「うまくいっていない領域」に異文化を持ち込むのは問題をより複雑にするだけじゃないかね?
まずはうまくいっている領域」で成功体験をつけてから「うまくいっていない領域」に展開することが必要なのではないか、それが企業経営では常識だと思うけど。
結局、メーカが外国人リソースをうまく使いこなしているのは工場のラインである。
それは、マニュアル化するなり、人材育成サイクルを変革させ続けるカルチャを自己再生産できるサイクルを確立するなりで、リソースへの依存度が低くなったことで達成されているはずである。
それを、単純に人手不足だし、比較的単純っぽいから外国人を入れてみようというのは果たしていかがなものでしょう?

まぁ、フィリピーナについては、すでに「他のサービス」で実践済みだということなのかもしれない。
これだけのフィリピンパブの定着度合いを考えると、いけるのかもしれないなぁ。
そんなことオフィシャルには言えないだろうが、そういうことなのかもしれない。

ならば安心か?個人的にフィリピーナに興味がないのと知り合いがいないので、これ以上の評価は厳しいなぁ。

文化的にはベトナムが近いといわれるが、、彼らは日本語能力高くないしなぁ。
なるほどフィリピンはよい選択なのかもしれない。。

だとすると、あとはじゃぱゆきさんの隠れ蓑にならないことを祈るまで。

2008年8月28日木曜日

サービスマネジメントシステム

サービスマネジメントシステムの構成要素
  1. カルチャとフィロソフィ
  2. マーケットセグメント
  3. サービスコンセプト
  4. サービスデリバリシステム
  5. イメージ

この「カルチャとフィロソフィ」を中心に4つの構成要素が4隅に配置されるダイアモンドで表現される相互作用によりサービスマネジメントシステムが構成される。

サービスコンセプトとサービスデリバリシステム

この2つはコインの裏表の関係にある。

  • サービスコンセプト→カスタマからの見え方
  • サービスデリバリシステム→サービスプロバイダからの見え方

サービスコンセプトは顧客にとっての「価値とベネフィット
ベネフィットは、物理的なもの/心理的なもの/心情的なものがありうる。
サービスはいくつかの要素で構成される「サービスパッケージ」である。
サービスパッケージを要素分解して、整理すると二つに大別して整理できる。

  • コアサービス:例 エアラインの場合、顧客を運搬すること
  • 周辺サービス:例 コア以外のサービス(Peripheral)

どちらで競争優位を生み出すべきか、の見極めがまず重要。
例1:エアラインの差別化はほとんどが周辺サービス
例2:クレジットカード会社の差別化はほとんどが周辺サービス

顧客が価値とベネフィットを感じるのはどちらか、どこに資源を集中するか、
これが「サービスコンセプト」

サービスコンセプトを実現するものがサービスデリバリシステム
サービスデリバリシステムを要素分解すると3つになる

  • 顧客(Client/Customer)
  • 自社従業員(Personnel)
  • 物理的なツールと施設(Equipment)

製品と異なりサービスは、顧客をシステムの一部に含まないとシステムとして完成しない。
大げさに言うのであれば、開放系のシステムである。


イメージ
サービスマネジメントにおいては非常に重要な概念。
なぜなら、顧客は検証(Evaluate)してから購入(Experience)できないから。
製品の場合は、検証して購入を検討できるが、サービスはExperienceがあってからEvaluationになる。

つまり、提供するためにはイメージが先行することになる。

とてもパワフルだが、とても危険。
なぜならば、

  • イメージはひとりひとりによって異なる
  • イメージが顧客の期待値を勝手に引き上げる

イメージがよすぎるとそれに向けたサービスレベルが設定されることになる。
それはサービスの継続的な提供の妨げになる。。

カルチャとフィロソフィ

サービスデリバリシステムを維持し改善していく燃料にあたるもの。
カルチャがなければシステムは動かない。
つまり、Assumptionとして存在する。
サービスカルチャは次の3つを同時に意識し満足させるものでなければならない。
それぞれはときにトレードオフとなる。

  • Quality
  • Profitability
  • Efficiancy

そして、上記の3つが、他のサービスマネジメントシステムの各構成要素に影響を与える。
だからダイアモンドの中心になるのだね。

ついつい、CoreとPerepheralの区別を見失い勝ち。
そもそも顧客が何を望んでいるのか(Service Comcept)も言われればそうなんだけど、所与の条件として軽視しやすい。ついついフォーカスをサービスデリバリシステムの、自社部分のみに当てすぎ勝ちになるのだけど、考えてみれば、サービスは顧客とのインタラクションからしか生まれないし、完結しない。
自分がすっかり製品アプローチの改善努力や業務分析に陥っているなと反省しきり。

そういう振り返りとして、かなりためになる領域である。

《ケーススタディ》http://www.asiacase.com/
NANYANGのケース。

fron the case book
“Exploring Best practices in the Hospitality Industry in Asia”:
- The Grand Regency, Rajkot, India [p 117-118]
- Bayview Hotel, Melaka, Malaysia [p 73 -74]
- Out of the Blue Restaurant, Mumbai, India [p 129- 131]

Tata Consultancy Services (TCS)-Talent Acquisition and Development in China

2008年8月27日水曜日

サービスマネジメントにおける競争優位と評価基準

まず、競争優位を考えるうえでコンポーネントが3つある。
  1. Competitor
  2. Company
  3. Customer NEEDs

この3つが重なる部分が競争になる領域。

NewServiceを打ち出す領域は、
CompanyとCustomer NEEDsだけが重複している部分。
ここについては、相互作用でサービスを成長させていくべき。
そしてこの顧客との関係がサービス業において重要なIntangible Assetとなる。

削減するべきは、
CompetitorとCustomer NEEDsだけが重複している部分。
CompanyとCompetitorだけが重複している部分。
  #後者にいたっては資源投資の完全なムダ(笑)

サービスの開発には3つのステージがあり、ヒエラルキーとなっている。

  1. INNOVATE:新たにサービスを生み出す
  2. IMPROVE:サービスのパフォーマンスを改善する
  3. MAINTAIN:サービスのムダを排除する

サービスマネジメントを有効に行うにはサービスカルチャの構築がポイント。
サービスカルチャの構築は次の4つをサイクリックに回していくことが必要。

  1. 特定領域の顧客に対するカスタマイズサービスを開発する
  2. アクティビティ同士をリンクさせ、システム化する
  3. 組織としてのカルチャを構築する(Set of Valueを組織内で共有する)
  4. サービスカルチャを構築する(Value & Beliefs by Organization and employees)

競争優位をもたらすサービスカルチャとは?

  1. サービスエクセレンスが維持できるだけの価値を持ったサービスカルチャを構築すること
  2. 特定の顧客にフォーカスしていること
  3. Profitableな顧客との間の経験と関係を実現するActivitiesをLinkageしておくこと

サービスカルチャは以下のチェーンで実現される
  #個人的にはちょっと異論あり。
  #ValueはEmployee ProductivityとCustomer Satidfactionの間に「直線的に」
  #つながらんだろう。。この連続性のイメージが気に入らない。
  #従業員との関係(求心力)と顧客との関係(遠心力)は別だと思うのだなぁ。
  #ちょっと勉強不足。

  1. Quality of Work Life
  2. a)Employee Satisfaction
    b)Employee Loyality
  3. Employee Productivity
  4. VALUE
  5. Customer Satisfaction
  6. Customer Loyality

大事なことは、「Loyal Customer」とのビジネスは「Profitable」だということ。
顧客を「Loyal Customer」に維持し続けるためには前述のサービスカルチャによる
自浄的・自立的なサービス改善とイノベーションが必須要件となる。

個人的にはここにPreopheral Viewを差し挟むと面白いんではないかと感じる。

で、上記がビジネスサイクルとして回っているかどうかのチェックリストがこちら。
これはなかなかハードルが高い。

サービスカルチャの構築度 チェックリスト

Profit & Growth

  • Loyal Customerはどのように定義されるか?
  • 顧客から得ているプロフィットはメジャメントされているか?
  • 既存顧客の維持にかける費用とインセンティブの投資に占める割合は?
  • なぜ顧客は他社を選択しないのか?

Customer Satisfaction

  • 顧客満足は、目的を持って、一貫して、定期的に調査されているか?
  • 顧客からのフィードバックを得るための方法は組織内で確立しているか?
  • 顧客満足を検討する情報を使ってどのように顧客の抱える課題を解決しているか?

External Service Value

  • サービスの価値は組織内でどのようにメジャメントされているか?
  • 設計されたサービスからもたらされる価値についての顧客の知見は組織内でどう共有されているか?
  • 顧客の期待値と実際にサービスが提供できるExperienceのギャップは測定されているか?
  • 「最初にうまくやる」だけでなく「サービスのエラーから効果的に復旧する」ことについても外部向けのサービスクオリティを改善する努力は払われているか?

Employee Productivity

  • 従業員の生産性はメジャメントされているか?
  • 生産性のメジャメントはサービスを生み出すための質と量の両方が対象となっているか?

Employee Loyality

  • 従業員のLoyaltyを作り出すにふさわしいポリシーは何か?
  • 組織は従業員の維持について正しい目安を持っているか?

Employee Satisfaction

  • 顧客満足度と従業員満足度を結びつけてメジャメントする方法はあるか?
  • マネージャ以上に顧客が重視する点に重きをおいた人事採用クライテリアとなっているか?
  • 表彰やリワードにおいて、顧客満足やロイヤリティ、サービスの質と量などのアウトプットを的確に反映されているか?

Internal Service Quality

  • 社外の顧客と直接対面しない従業員も、誰が自分の顧客であるか知っているか?
  • 業務遂行におけるサポートについて従業員は満足しているか?

Leadership

  • 顧客や重要な従業員に対して、経営者はサービス提供における価値を幅広く証明しているか?
  • サービスカルタの開発とサポートに、経営層は個人の時間をどのくらい割いているか?

The Service-Profit Measures

  • Service-Profit Chainのメジャメントにおいて、会社がもっとも重要視している指標は何か?
  • 上記の指標は、現場レベルからProfitabilityと成長に関係付けているか?
  • 上記の関係付けは従業員へのリワードにきちんとメジャメントされているか?

こりゃなかなか手厳しい。。でもどこか製造業の品質管理に近いフレーバ。
先行事例が製造業だからそうなっちゃうのかな?サービスとしての独自性が薄い気がする。。

《ケーススタディ》
SINGAPORE AIRLINES AND VALUE CREATION - A CONTINUOUS SEARCH FOR SERVICE EXCELLENCE
http://www.asiacase.com/
NANYANGのケース。

2008年8月26日火曜日

サービスマネジメントとは?

世の中がDynamic Service Environmentになっている理由
  1. Technology
  2. Industrialization
  3. Globalization
  4. Social Change(Women entering the workforce)

だそうです。ま、異論無し、かな。

Serviceの特徴は以下の6つ。

  1. Basic Intangibility
  2. Acts; Social events
  3. Production and Consumption
  4. Time Bound
  5. Moment of Truth
  6. Personality Intensive

すべての業種においてServiceは存在するため、
製造業であってもServiceへの傾倒は強い。
  #これはまさに感じていること。。

そしてサービスは、

(左/右)People/Posession
(上/下)Tangible/Intangible

の2軸で4象限に分けられる。

1象限: Posession & Tangible: Posession Processing
2象限: Person & Tangible: People Processing
3象限: Person & Intangible: Mental Stimulus Processing
4象限: Posession & Intangible: Information Processing

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

【Posession Processing】
(例)ガソリンスタンド、輸送、貨物、リテールバンキング、クリーニング

  • アセットの限界がビジネスを規定してしまう。
  • イノベーションが競争優位の源泉

【People Processing】
(例)マッサージ、医療、旅客

  • スケールアップがかなり困難
  • 従業員の採用/トレーニング/維持が競争優位の源泉
  • F2Fになるので、クロスカルチュアルな課題を負いやすい

【Mental Stimulus Processing】
(例)エンターテイメント、映画館、テレビ、ギャンブル

  • 受取手のイマジネーションにTouchするビジネス
  • Creativityが競争優位の源泉

【Information Processing】
(例)コンサルティング、Google、情報提供サービス

  • Knowledge Intensive
  • Innovativeな情報収集力が競争優位の源泉

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

これらのどこに分類するかが重要ではなく、
これを意識してマネジメントすることが重要だと思う。
なので、現状を把握することと今後の戦略を練るために、
自分が提供しているサービスがどこにあてはまるのか、
どこに行くべきか、どんな配分でコンポーネントが配合されているのか、
それを戦略として採用していくことに価値がある、ように感じた。

たとえばAmazon.comは、当初Posessionだったが、
いまではInfromationを差別化の源泉としている。
このサービスコンポーネントミックスに価値がある。
いずれMentalにいくのか?>ここからが戦略。

2008年8月25日月曜日

建設業を元気にするシンポジウム(9/5・青山)参加者募集!

建築のグローバリゼーションか。。
なんだか、たてものくらいは地域の個性を残すようにはできないかしら。。
それともそういった、マルチナショナルなアプローチなのかしらん。
日本のように、どこの駅前もほぼ同じ光景。
どこを車で走っても代わり映えのしない郊外の風景。
こんなふうにならないグローバリゼーションならよいけど。。。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

   隈研吾氏、大石静氏など多彩なゲストが語る建設業のシンポジウム開催
    ◆「建築業のグローバリゼーションと設計テクノロジーの変革」◆
         建築の世界を変えるArchiCAD12新製品発表会
      http://www.graphisoft.co.jp/jp/archicad12_event.html

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  ArchiCAD12の発売に合わせて、「建築業のグローバリゼーションと設計
  テクノロジーの変革」と題したシンポジウムを行います。出席者にはフラ
  ンス、ハンガリー、ドイツ、中国など世界中の建築コンペで華々しい活躍
  をする隈研吾氏を中心に、SUMAUにて都市の点描を連載中の脚本家大石静氏、
  日本設計花野元一氏、前田建設綱川隆司氏など多彩なゲストが出演。
  入場無料。建設業に元気を与えるお話が満載です。

  ■日時 : 2008年9月5日(金)13:00開場/13:30開演
  ■会場 : スパイラルホール
        〒107-0062 東京都港区南青山5-6-23  Tel:03-3498-1171
  ■入場料: 無料
  ■主催 : グラフィソフトジャパン株式会社 http://www.graphisoft.co.jp
  ■協賛 : 株式会社ダイヤモンド社

  お申し込みはこちら>>
  https://reg18.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=nil-letds-8c2043ec8d2e6f1eb20d8cffadd96d42

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2008年8月24日日曜日

9/2「ドラッカー塾」説明会(無料)参加者募集!

どらっがーですかぁ。
なんだか、けっきょくここに回帰する感じ。
こういうひとを「巨人」というのだろうなぁ。
ぽぉたぁを知らない人はたくさんいても、どらっがーを知らない人は少ない気がする。
経営学なんぞを学ばずとも、なぜか知っているのはなんでだ?
やはり著作量の問題だったりするのだろうかしらん。
たしかに、メッセージが分かりやすく、それでいて実践的なので浸透率も高いのかも。
正しいことが必ずしもメジャになる条件ではない、とも言える。
トップマネジメントとエグゼクティブに差がある理由が、どらっがー的には微妙ですけど。。
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        〜ドラッカー・マネジメントを企業経営に活かす〜
          ◆ マネジメント実践講座「ドラッカー塾」◆
           説明会開催のお知らせ(参加費無料)

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  ドラッカー・マネジメントを企業経営に活かす
  経営者向けマネジメント実践講座「ドラッカー塾」の内容を
  ダイジェストで紹介する説明会(参加費無料)を下記日程で開催します。

  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
         マネジメント実践講座「ドラッカー塾」説明会
           〜効果的なマネジメントの学び方〜
        【第2回:9月2日/参加費無料】
  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

  ■ドラッカー塾・トップマネジメントコース(経営者限定/1年間)
  ■ドラッカー塾・エグゼクティブコース(経営幹部限定/6か月間)
  ■ドラッカー塾・マネジメント基本コース(3か月間)

  の内容をエッセンスでご紹介します。
  ドラッカー・マネジメントの真髄ともいえる「5つの質問」を
  企業経営に適用することで、目覚ましい業績向上とミッション経営を
  実現することが可能です。
  説明会では、単なるドラッカー塾の紹介セミナーにとどまらず、
  成果に直結するマネジメント教育のポイントを解説していきます。

  【開催日】  第2回 2008年9月2日(火)
  【開講時間】 13:30〜16:30(各日とも)
  【参加費】  無料
  【主催】   株式会社ダイヤモンド社
  【詳細・申込】http://www.dcbs.jp/

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2008年8月23日土曜日

諸外国の外国人労働者受入れ制度と実態

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『諸外国の外国人労働者受入れ制度と実態2008』

本調査は、2005年に実施した「欧州における外国人労働者受入れ制度と
社会統合—独・仏・英・伊・蘭5カ国比較調査」の成果を踏まえ、それ以降に
主な移民政策の変更があった欧州の主要国ドイツ・フランス・イギリスを
取り上げ、その改正点を明らかにしました。さらに、不法移民の大規模な
合法化という他国とは異なるアプローチをとっているスペインをとりあげ、
その制度と最近の受入れ実態も紹介しています。
http://www.jil.go.jp/institute/chosa/2008/08-046.htm

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あいかわらず、難しい問題ですね、移民。
しかし、日本の中小企業に中国人「留学生」を技術習得と称して受け入れるのは、
なんで一時的には移民と認めないのでしょう?
出稼ぎと移民。その違いは永住性にしかないのですが、
移民といっても保障はされないので、長期出稼ぎと何が違うのかいね?
挙句の果てに、「農村への嫁探し」を中国で実施することは、
これまた移民ではないわけだよね、じゃぱゆきさん(古い)にしても然り。
労働法制上、彼らは考慮されてなかったりするのだけど、
そりゃまたどうしたもんでしょうね。。

てな、問題意識でレポートを読んでみました。
最大の論点は移民でなくても発生する問題ですね。
単純作業系低熟練労働者市場は代替可能性も高いしリスクも高いので制限バリバリだけど、
高度専門労働者はいくらでも欲しい、ってことですね。
でも、この問題って不思議で、企業のグローバル化がどんどん進めば移民も必要はなくなる。
ネットワークも強力になっているので、移民なんていうリスクを犯す必要は、知識集約型産業になればなるほど低下するので、先の要求はかなりその前提がおかしくなっているはず。
移民の問題は、低熟練労働者市場の問題と割り切るべきではない?
まぁ、同じ足かせを高度専門労働者に割り当てると、機会損失を招く恐れがあるのでルールをつけたいってことでしょうけどね。
ちなみに、「EU諸国間では、合法的就労者が5年間就労した場合には、居住国での定住権申請可能という統一基準が出来つつある」というのは発見でした。しかも「定住権を取得するためには、就労期間を満たすだけでなく、英語の語学試験と文化・慣習などに関する知識を問う市民試験に合格しなければならない」のはイギリスですが、他の国もほとんど同様のようだ。
こんなの、高度専門労働者を増やしたければ、青田買いで留学させちゃえばよいのに。
であれば、今後の少子高齢化問題も解決するでしょう。それではだめなのかなぁ???
「低熟練労働者については査証期限の切れた段階で出国しなければならないとする帰国担保も改正では強調」てのは、法の下の平等は能力によりなくなるという現実があり、ちょっと悲しいですね。
そうか、おいらが感じる違和感は、法律は誰にでも平等ではないってことが、その立法趣旨から前提にされていることなんだなぁ。
『選択的受け入れ(Selective Admission)』=今後の移民受入れ政策は、国の利益になる人のみを選んで移住させる
という考え方にそこはかとない選民思想を感じてなんだか悲しくなるんですねぇ

2008年8月22日金曜日

【DIAMOND流通フォーラム2008秋】参加者募集!

アウトレット好きとしては見逃せないかも。。しかし興味本位で行ける価格でなし。。

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          ◆ DIAMOND流通ビジネスセミナー ◆
 セブン銀行と三井不動産から小売・サービス業の新たな可能性を探る

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 ATMビジネスに特化した小売系銀行のセブン銀行。「ららぽーと」をはじめ
 大型商業施設を開発・運営する三井不動産。消費者から高い支持を得る両社
 からは小売業の新しいビジネスのヒントがあります。

 本セミナーは両社が自社の成功体験と今後の事業戦略について講演します。

 ■■■DIAMOND流通フォーラム2008秋■■■

 【開催日】2008年9月24日(水曜日)13:00から
 【会場・受講料】海運クラブ 300名 お一人様20,000円(税込)
 【講演】セブン銀行 代表取締役社長 安齋隆
     三井不動産 商法施設本部 本部長補佐 安達覚
     プリモリサーチジャパン 代表 鈴木孝之
 【主催】ダイヤモンド・フリードマン社
 【後援】ダイヤモンド社
 【申込】http://www.dfonline.jp/frm08au/

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〒150-8409 東京都渋谷区神宮前6-12-17
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2008年8月21日木曜日

中国のライセンス感覚

やっぱり、こういうことって起きるんですねぇ、という話。

大会取材マスコミ陣に配られたラジオの五輪ロゴシールの下にアイドルの小倉優子らしき写真を発掘したサンケイスポーツのスクープ
http://www.sanspo.com/shakai/news/080813/sha0808130433000-n1.htm



しかも、この理由が振るっている。
http://www.sanspo.com/shakai/news/080814/sha0808140433006-n1.htm

公式スポンサーではないので「ロゴを隠すため」五輪ロゴシールを貼ったとのこと。。
なんと、、、、まず、そもそも公式スポンサーって概念すら超越しているのね。。
いやはや感動的ですらある。
契約とか知的資産とか肖像権とか、いろんな概念をいろんな風に超越しちゃう。。
すごい国だなぁやっぱり、というのが正直なところ。
アングロサクソン的常識にすっかり洗脳されている日本と比べて、
これぐらい東洋的自由さにあふれるのはうらやましくもある。
そのうらやましさが反感につながるのだろうなぁ。
USとかが嫌悪するのとは違う感情を感じる。やや近親憎悪的。

ちなみにこれが製品の「公式」サイト
http://www.ldradio.com/product_info.asp?prid=31
小倉優子に「似ている」だけであって小倉優子ではない、というのでしょうね。
そんな肖像権は理解していないと思うし。
しかも今回五輪委員会に購入されなければ問題にもならなかっただろうし。。

しかしシールを貼るだけとは、、なんともお粗末な。。





2008年8月20日水曜日

世界最高レベルの経営戦略家に「勝者の戦略」を学べ

「せかいさいこうれべるの経営戦略家」って、なんだかすごい。
まさか大前研一のこととは思わなかった。
まぁ、直接知らない人なので、そうかもしれないが、
すくなくとも「企業参謀」以降、翻訳以外で目新しいアイデアを見ないので、
おいらの感覚的には「世界レベルの戦略家『だった』」という印象ですけど。
でも、後進の教育に熱心なのは感心できるかな。
既存の大学の枠外でやろうとする行動も戦略的にどうだろう?というカンジだけど。
個人的には内田和成氏のスタンスの方が好感が持てる。

 ◆ 大前研一イノベーション講座のご案内 ━━━━━━━━━━━━━━━━
   http://www.ohmaeonaircampus.com/jp/rd/rd.php?aid=126  
 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
  大前研一イノベーション講座 ◆2008年9月19日(金)開講◆
 
■┓世界最高レベルの経営戦略家に「勝者の戦略」を学べ
┗┛———————————————————————————
 【問題】頭に浮かぶ顧客5人を想像しながら考えてください。

 ・競合が考えつかない顧客志向とは何か、
 ・顧客にとっての新しい価値があるのか、
 ・そして、自社にとって成果を上げる道筋を組み立てられているか?

 あなたなら、どう考えますか? 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆大前研一に戦略的「打ち手」を学ぶ
 ◇思考の壁を突破し、キャパシティを超えるソリューションを創造
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
 「基本的なフレームワークは知っているつもりになっていても、
 いざ使ってみるとまだまだうまく使いこなせない−−」

 イノベーション講座では、分析的、定量的、論理的思考から一段飛躍し、
 さらに高い発想をひねり出せるようになるため、
 下記の「思考パターン」=「戦略的な打ち手」を大前研一に学び、
 思考空間を広げていきます。

 知識を詰め込むのではなく、右脳と左脳を太くしながら
 頭の回路を開発することで、
 あなた自身の「発想のレベル」を劇的に変えていただきます。

 =成功パターン=「打ち手」の一部を紹介==============

 ● 戦略的自由度
 ユーザーの目的を起点とし、その目的を達成する方法(軸)を
 もれなく設定して考えます

 ● Arbitrage
 情報に格差が存在することを発見し、それを利用して鞘を抜きます

 ● New Combination
 既存のものを複数組み合わせることによって新しいものを考案します

 ● Contribution to the fixed cost
 固定費に対する限界利益の貢献を最大化する方法を考えます

 ● Fast-Foward
 今起きている兆しとなる現象を早送りして
 将来起こるであろう変化を発想します

 ● 構想(KOUSOU)
 イマジネーションやインスピレーションに基づき、
 目には見えないものを見い出します

 思考パターンについてはこちら
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 本講座の問い合わせ先 0120-344-757 または 03-5860-5533
 E-mail:info@OhmaeOnAirCampus.com
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2008年8月19日火曜日

なんの広告なんだか。。





どうおもいます?
バナー広告ってやっぱり分かりづらいのかも。。
やっぱり敬遠したくなる人が出てくるのもやむをえないか。。
うそじゃないから、JAROにも相談できないし。

思わずクリックしてしまうというのを誘引するのは分からなくもないけど、これで誘引したいのは本当の顧客ではないのだけど。。それともいわゆるロングテール的に、「本当に欲しい人」ではなくて「なんとなく欲しい人」をターゲットにすると、こういう風になるのかもしれない。
えびで鯛を釣る、ということですね。
個人的には、やっぱり流通系の仕事は金融の次に価値が見出せない。。

2008年8月18日月曜日

ハウステンボス



予約サイトがオープンしたそうです。
というか、いままでなかったのか、と驚き。
世の中、あるディメンジョンで比較すると進んでいるところと進んでないところってやっぱり出てくるのだなと。
「どんなしょぼくてもWebサイト」なんて当たり前じゃん、とすっかり思い込んでいたのだけど、必ずしもそうでもないんだなぁって改めて実感。

ハウステンボスって、行ったことないんだけど、個人的にはこの本を読んで以来、ちょっと行ってみたいところのひとつではある。



なのでつぶれて欲しくはないし、オランダ好きだし、行ってみたいは思う。
でも九州は遠い、とやはり感じてしまう。。。
その程度のモチベーション。弱い。
福岡までは何度も行くのだが、その先には足が伸びない。。
なんだろう、誘引因子がそれほど強くはないんだなぁ。

2008年8月17日日曜日

総合予約診察システム【i─CALL】





これはなかなか素敵な取り組みに思えます。
Webでこういうことができるようになると便利。
たしかに不用な待ち時間が発生するのは役所と病院。
銀行は最近は短くなったなぁと感じる。
むしろ、何で昔はあんなに待たされたのか、やっぱりコンピュータなのか、と思う。
オンライン系の精度と品質は格段に向上しているし。
ていうか、銀行に行く必要がないことも多いし。
そういうところを役所も改善して欲しいなぁ。
病院だけはね、物理的な側面が強いから、行かねばなるまいと思うけど。
PC経由で診察されるのもいかがなものかと。。
問診だけだしね、今のところ。
占いと同じで、顔色見ないと判断できないでしょうし。
項目をパコパコ選んでいくと病気が診断なされて、薬が宅急便で配送される。
そんなサイトがあったらうれしいかなぁ?
ちょっとだけ便利かも、とは思った。
でも未病は防げないわね。漢方ならありかなぁ。
上記アイデアはとりあえず、法的には成立しないので検討の余地ないけど。。
医師法にも薬事法にも抵触するのでね、、残念。

2008年8月16日土曜日

「ダメ上司の傾向と対策」という表題のダメ評論

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Copyright(c) 2006-2008 Nikkei Business Publications,Inc.All Rights Reserved.
【西山昭彦の"企業内プロ"の行動学】
ダメ上司、ムダ上司の傾向と対策(1)
何でも素通し「スルー上司」、慎重すぎる「ブロック上司」
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_26444_489077_118

今回から、タイプ別ダメ上司への対策を紹介する。第1弾は、上司のチェック機能が
正常に働かない場合の対処法について述べる・・・

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うーん、上司を使いこなせない部下が多いんだよねぇ、というのが本音かなぁ。
上司というのはそもそも、論理的に「ダメでムダ」なはずなので。
そこを論理的に理解できていない時点で、おかしいので、
正直この論考は、あんたがおかしい、といって済ませるだけですね。

というもの、優秀なメンバはすぐリーダにされて、その時点では無能なリーダですわね。
で、しばらく試行錯誤とか教育とかされながら、優秀なリーダになるわけです。
で、優秀なリーダになる頃には、マネージャにされるわけです。
すると、再び「無能」に逆戻り。で同じことがディレクタ→エグゼクティブ、と繰り返される。

すなわち、上司とは、比較的「無能か、あるいは優秀に向けて成長している」人しかいないわけだ。
これに過度な期待をすることがそもそもおかしいのであって、自分のことをちゃんとすりゃあいいわけ。
それをするための準備も根回しもなく、上司があほだ、わからんちんだ、と言っているのは、
正直部下として「使えない」のですわね。それをちゃんと言ってあげないとねぇ。
そういう自分を認められず、リーダが「優秀なメンバ」のままだったりするのは、それは上司の問題。
その場合にも、ちゃんと「あんたはリーダなんだよぉ」と教えてあげるのがメンバの仕事。
それを指摘あげられない、やっぱりメンバサイドに問題があるのだと思うなぁ。
おおむね、自分の問題を自分の問題と認められないから上司のせいにしちゃうわけよね。
自分が働きやすい環境を作るのは自分の職務領域の範囲でしょう?
それを与えられると思っていることが大きな間違いだし。

あ、ちなみに、上司とか部下とか関係なく、人間をこんな風にタンポロジーで語ることがナンセンス。
人間なんて、そんなに一貫性を持って生きていない、大半の人は。
一貫性を持って生きている人であれば、こんなところでタイポロジーの肴にされず、
のうのうと進んでいるはずですものね。

なので、こういう分かっている振りして、何にも考えていない評論家って、
本当に気楽なお仕事でよいなぁと思うわけです。
だって、存在の本質があからさまに見失われているものね。。
読者迎合記事の典型。そちらこそダメ評論でしょう。
簡単だよね、だって、上司がいない人は各社にひとりしかいないんだもん。
お前がマネジメントを語るなよ。
いいなぁ、こういうお気楽な商売。企業内プロ?意味不明です。
プロなら上司をタイポロジーでわけずに自分で考えて行動するはずです。
タイポロジーで語る時点で、マニュアルベースなんだからアマチュアだがね。(笑)

と、いろいろと矛盾だらけ、気がつかないのかなぁ??

2008年8月15日金曜日

終戦記念日に~ 科学的失敗事例として考える「終戦」

今年の終戦記念日は、なぜか離別にあふれました。やや感傷的。

それはそれとして、今年の「終戦」をめぐるメディア言説でもっとも感じ入ったもの。
昨今の「終戦」に関するメディア言説は、なんとなく「ノスタルジア」と「歴史的事実することによる隠蔽」を意図しているように思え、「忘れない」という大儀名分を果たすことに価値が置かれているようで、違和感がある。それはそれで悪いことではないのだが、それだけなのか?
それに対して本稿の筆者が選択する 「能書きや、べき論の倫理ではなく、一つひとつのローカルな判断、技術的妥当性や合理性など、小さな積み重ねから、戦争を考え直す必要があると思います。 」とするスタンス。「そこで何が起きたか。そして、そのうちのどこをどう改めた時、戦後にどういう技術からどんな応用が実現されたか。 そうしたプロセスを一つひとつ、世代の下った私たちは、きちんと両目を開けてみるべきだと思うのです」。そう、現在の言説には「両目が開いていない」違和感があるのだ。
過去の傷跡(?)と認識することで、個別に踏む込み「失敗を価値に転化していくこと」への漠然とした躊躇とタブー感に、それを上手に回避するためのノスタルジー的表現。
歴史的事実として棚に上げて拝むことで隠蔽するのではなく、きちんと分析し、解体して、次につなげる言説であったので、納得したのかもしれない。 それは戦争を美化するのでも正当化するのではない。
いっぽうてきに「悪」と定義することで、分析することを回避して隠蔽することへの違和感がある。
「終戦体験」をポジティブに利用することへの罪悪感を脱却してこそ、戦争を知らない世代の子供たちとして「正しく」終戦を認識できるのではないか、と思う。
そういう意味で、非常に実験的な思考実験に思え、期待したいところ。
少なくとも、さらにその子供の世代に「戦争体験を理解させる」という「ムダ」よりはよほど有効に思える。追体験が意味を持つことも多いが、「だから戦争はよくない」という隠蔽行為のみに血道をあげるのではなく、忘れないために発展的に次につなげる努力を怠ってはならない。
「科学的失敗事例として「終戦」を考えるという観点、しかも「今度はうまくやって勝とう」とかいうのではない、本質的に未来を切り開く、具体的細部にわたる過去の再検討が、一番大きな知恵を与えてくれると思うのです。」に激しく同意しつつ、この前半の懸念されている突込みが横行しすぎている。
誤解を恐れずに「終戦」を語ることは非常に難しい、とも思う。

以下、転載。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20080811/167694/?P=1
© 2006-2008 Nikkei Business Publications, Inc. All Rights Reserved.

「徐燃化」と海軍技術将校の記録

科学的失敗事例として考える「終戦」
2008年8月12日 火曜日 伊東 乾

中国では北京で8日からオリンピックが始まりましたが、西のはずれ、新疆ウイグル自治区のクチャでは10日未明、懸念された通り同地区の独立を求める勢力によって爆弾テロ事件が起こされました。また黒海とカスピ海に挟まれたグルジア共和国の南オセチア自治州では11日未明、ロシアの軍事介入も報道されています。

またこれに先立つ8月5日にはルワンダ共和国政府から、1994年の大虐殺にフランス政府が積極的に関与したとする報告書が発表されています。同報告書は120人の目撃証言に基づいて仏軍兵士が殺人やレイプに直接関わった事実を告発、故ミッテラン元大統領やバラデュール元首相ら当時の仏政府首脳が名指しで批判されました。

そんな国際情勢も意識しながら、戦争の問題を考えたいと思います。

今年はことさらに暑い8月になりました。63年前の今月、人々はどんな暑さの中にいたのでしょうか。戦後生まれの私には、想像することしかできません。

今回は最初に読者の皆さんにお願いがあります。もし皆さんの中に、あるいはご家族やお知り合いに、旧海軍軍人として技術に関わったご経験のある方がおられましたら、お話を聞かせていただけないでしょうか? 

大学での研究プロジェクトとして、今年度から新たに3本のテーマを走らせることにしたのですが、その1つとして「旧日本軍の技術政策とその失敗」のケーススタディーを始めています。遠隔地でも全く構いません。ちなみに今回ご紹介する井上勝也先生からのお話は、すべてお手紙とメールなどの電子媒体だけで伺っています。状況が整えば私の方から参上もいたします。編集部までご一報を頂ければ幸いです。

失敗研究と経営戦略

いまや経営の神様と言っても過言でない野中郁次郎さんは、元来は防衛問題の専門家として失敗事例を研究される過程から、ストラテジストとしてビジネスをターゲットにされた研究史をお持ちです。私は軍事には全くの素人で、ハト派の音楽家に過ぎませんが、基礎科学のバックグラウンドを持つ大学教員として政策立案などに関わるうちに、「理系」「ハト派」の観点からの軍事技術研究に、かなりポッカリと穴が開いていることが、だんだん分かってきました。

防衛専門家をはじめ、軍事の研究は日本にも蓄積があります。また、それらのビジネスなどへの転用も、野中さんなどの先行業績があります。それらは大変に参考になるのですが、専門的、科学的な観点から見ると、一つ食い足りないというのが正直なところです。比喩が多いのです。

技術などの詳細が記されているのは、むしろ軍事テクノクラートの方ですが、こちらはビジネス転用といった観点と距離がある。比喩を超えて、強力な経営戦略など民生に転用可能なテクノロジーやイノベーションの観点が、けっこう手付かずで残っています。

第2次世界大戦中に技術開発に関わっていた人たちは、戦後どうしていたのでしょうか…ソニーの井深大、盛田昭夫両氏など、戦後の技術開発を支えた当事者が、戦時中、とりわけ海軍の技術将校として敗戦を迎えた経験を持っているのは、広く知られています。

また、こういう人たちに話を聞く、というのも、今まで多くの例があります。立花隆氏のような人の労作が拝見できます。

いろいろ立派なお仕事と思って読むのですが、やはり専門に踏み込んだ話がどれくらいあるか、というと、質・量ともに限られているように思います。現場のインタビューでは、もっと詳しいことが語られているのかもしれません。でも一般読者の目に触れるところでは、読み物としての「評論」の範疇に収まるところで止まってしまっている。何とも惜しく思われます。

読者がいて成り立つ、評論出版の経済があるわけだから、無理ないところと思いますが、もう少しそれを、一定の範囲ですが、奥深く踏み込んで考えてみたいと思ったわけです。


旧軍事技術者が支えた技術立国

若い日に経験した成功や失敗は、専門家に基礎を与えます。昭和20~30年代に、日本に成功をもたらしたトップエンジニアたちは、もれなく戦時の経験を持っていました。こうした大きな「背景」は決してバカにしてはいけないと思います。

前著『バカと東大は使いよう』にも書きましたが、1945年時点で20歳だった人々は1985年近辺に定年を迎えます。この冷戦末期を境に「電子立国」「技術立国」といった日本のお家芸に影が差し始める。やがて突入する「平成構造不況」にイノベーション側から人材の交代が原因を作っているようにも思うのです。

そしていまや戦後のベビーブーマー、団塊世代の方々が現場を去ろうとしている。こんな今だからこそ、伝えてゆかねばならない、残してゆくべき大切なものがあると思っています。


「蝋管蓄音機」と「新型爆弾」:88歳のパワーポイント

実は、こういう仕事をしなければ、と思った個人的な動機があります。

私は以前、音楽本来の仕事で、19世紀末に開発されて人類史上初めて実用化された録音機器「蝋管蓄音機」について調べていたことがあります。

現在でも、数は少ないですが、実際に音を聞くことができる蝋管蓄音機が保存されていて、その1つを拝借すべく補聴器の「リオネット」で知られるリオン株式会社の本体、小林理学研究所をお訪ねしました(「リオン」は「理学」と「音響」を組み合わせた造語とのこと)。

理事長の山下充康先生から、前理事長の五十嵐寿一先生が原爆投下直後の広島で現地調査に当たったことがある、というお話を全く偶然に伺いました。

当時五十嵐先生は88歳。大変お元気で、電子メールでの問い合わせに始まって、2005年8月9日(長崎原爆投下の日)には、私が主催する東京大学大講堂(安田講堂)でのシンポジウムで、原爆投下直後の「廣島」に関する詳細な講演をしていただきました。

1916年生まれの五十嵐先生は東京大学理学部物理学科をご卒業後、海軍技術将校として音響の研究に携わられました。潜水艦や魚雷の探知装置の基礎研究、開発のお仕事です。

五十嵐先生は戦後も一貫して音響研究に携わられ、東京大学教授(宇宙航空研究所長)として音響、振動、騒音などの分野で膨大な業績を上げられました。1970年代には、騒音公害の基準策定や環境アセスメント条例の制定などに尽力されています。ここでは常に市民への福祉の立場に立って、的確な科学的指導を行政に対しても貫いておられます。軍人経験のある理工学者は、こうした局面で、下の世代の人と明確に違う筋を一本持っていることを、常々感じます。

定年後は補聴器など、やはり高度な科学技術を福祉に生かす基礎研究を指導されました。2005年の時点でも毎週1回、学習院大学の学生さんたちとゼミナールを開いておられましたが、翌年、肺炎のため五十嵐寿一先生は急逝されました。かえすがえす残念でなりません。

その五十嵐先生に、結果的には生涯でたった一度、最初で最後になってしまいましたが、原爆投下直後の「廣島」について、公開の場でお話をいただいたのが、私たちの安田講堂でのシンポジウムでした。あれからまる3年が経ちました。

88歳の先生は、ご自身で長大なパワーポイントファイルをお作りになり、登壇直前まで詳細な訂正を繰り返されました。

呉の海軍工廠の施設で探知機研究をしていた8月6日。やがて東京から連絡があり、日本製の原爆開発を検討したことがある理化学研究所の仁科芳雄博士を団長とする「仁科調査団」が急遽組織され、廣島市内に足を踏み入れた8月8日。3時間の調査と、やはり3時間余りの議論を通じて得られた「新型爆弾は原子爆弾であろうと思われる」という結論に至る経緯…。

当事者から科学の言葉で伺って、被災地が目の前に見えるように思いました。

今も私の研究室にある五十嵐先生のパワーポイントは、そのまま私が死蔵していてはいけないものだと思っています。音楽の仕事で蝋管蓄音機を拝借に行ったところ、期せずして原爆の仁科調査団に繋がっていった。こうした偶然から、私は(むしろ音楽家として)引き受けるものを感じないわけにいかないのです。

同じシンポジウムでは、やはり投下直後の長崎で、一医学生として、原子野で10日以上にわたって被災者医療に従事された土山秀夫先生をはじめ、様々な方にお話をいただきました。

土山先生の原子野でのご経験が戦後の研究やお仕事に、様々なレベルで決定的に繋がっていることも、伺っていて目からうろこでした。この世にかつて存在する、最も残酷な環境。医療というよりはただ、1日目に絶命した人はこういう症状、2日目に絶命した人はこういう症状…と、医薬も方法もなく、苦しみながら亡くなっていった人たちを見守ることしかできなかった原子野での体験。

その直後、平和が回復されると、土山先生なんと江戸川乱歩に認められて、医学の傍らで推理小説作家を始められるのです。10余年にわたって、片や医学者としての研鑽を重ねながら、昭和20~30年代、雑誌「宝石」上などで一線の作家としても活躍されました。後に、海外留学を期に筆を折られますが、医学のご専門はもとより、長崎大学医学部長、長崎大学長を経て、現在も「世界平和七人委員会」委員などとして、多忙な毎日をお過ごしであるのは、ご存じの方も多いと思います。

事実は、第三者の想像を超えたリアリティーを持つものです。単にストーリーで伝えるという以上に、当事者の正確な表現で、場合によっては転用すら可能な形で、様々な経験を伝えてゆくこと、とりわけ失敗を価値に転化してゆくことが、何よりも大切です。

とりわけ五十嵐先生のパワーポイントについては、小林理研とご遺族に相談して、いつかどこかで、適切な形で広く世に残る形にしたいと思っています。


特攻燃料からナノテクノロジーまで

千葉大学名誉教授の井上勝也先生とは、全くの偶然で数ヵ月前に、ネットを通じてお知り合いになりました。私は理科教育に重きを置く高校で学んだのですが、同じ高校の43年ほど先輩に当たられることが、そもそものきっかけでした。

新日鉄基礎研究所の立ち上げメンバーでもある井上先生は、石炭の研究から発展して鉄や炭素などの無機化学でパイオニア的な業績をあげてこられました。終戦から60余年、そうした先駆的な研究は、現在のナノテクノロジーにまで繋がっています。

また、専門の研究と並行して井上先生は大変に優れた教育者でもあられます。千葉大学理学部の創設、神奈川大学理学部の創設など、いくつもの教育機関の創始に重責を果たされました。初心者向けの科学解説にも素晴らしいお仕事がたくさんあります。何を隠そう、ちょうどルワンダ行きの準備をしていた私は、現地で学生に演示する実験のテーマを、井上先生から頂いたのでした。スチールウールは鉄なのに、マッチの火で簡単に点火することができます。ルワンダの高校生たちが大変に喜んだ実験は、井上先生からテーマを頂戴したものであります。

ある時、そんな井上先生の御著書を読んでいると、先生が第2次世界大戦中、海軍技術将校として特攻機の燃料開発に携わっておられたことが、さりげなく書かれていました。

五十嵐先生の「仁科原爆調査団」以来の衝撃と、何かうまく言えないものを強く感じました。そして井上先生に当時のことをいろいろとお伺いしました。

昭和16年の秋、真珠湾攻撃直前の時期のこと。井上先生がまだ学生時代、呉の海軍工廠で技術大尉だったお兄さんが帰省されて、先生にきつく説教なさったそうです。学生には分からないだろうけれど、いま時局は大変なことになっている。大きな声では言えないが、瀬戸内海の連合艦隊停泊地で戦艦陸奥が爆沈した。そんなところまで敵潜水艦が来ているのかもしれない…。

やがて昭和18年の秋、井上先生も大学を卒業して海軍技術将校として任官します。とりわけ昭和19年秋から20年の夏までの戦争の最末期、井上先生は大艦主砲の発射火薬を製造する工廠に勤務して、戦局の変化を軍事技術者として痛感します。

というのも、次々に大型火薬が「不要」「製造中止」になってゆくのです。


発射火薬による艦砲の制御

1946年、最初のコンピューターが開発されたのは、ミサイルの弾道計算、もっと明確に書けば、核弾頭を配備した弾道ミサイルの配備のためでした。それ以前、つまり第2次世界大戦のおしまいまで、大砲の弾は発射角度と弾薬でコントロールするしか、基本的に手がなかった。広島や長崎の原爆も、輸送機で運んで、落下傘をつけて投下したものです。

改めて言われれば当たり前の事実ですが、月にロケットが飛んで40年、私たちはこうした事実を忘れがちであるように思います。

主力艦の主砲火薬は、一つひとつ調合の違う、極めて高度な、戦時技術の結晶のようなものだった。ところが「これはもう製造不要」という通達が来る。それはすなわち、その軍艦が轟沈されて、すでに海上には浮かんでいないという事実を示していました。

次々ともたらされる「製造不要」の通達。もう日本は主力戦艦をほとんど持っていないことが、技術者の目には明らかでした。

手元には原料火薬ばかりが残ります。といってもそれらも限りがあるもの。軍部はこれらの軍事物資をどう生かすかを考えた。

高度なテクノロジーを駆使したはずの巨艦はすでに沈んで存在しない。相手の戦艦、空母に向けて、爆撃機から切り離して、火薬ロケットに点火して飛び込んでゆく「桜花」という特殊攻撃兵器が発案されました。「特攻」の始まりです。

軍艦主砲の発射火薬は精密極まるものだったけれど、もうそんなものを作る必要はない。そこでそれらの品質を低め、徐燃性組成にして大型化した。「最後まで燃え尽きないで推進するだけ」のロケット花火のようなものです。

その先に、人が腹ばいになってわずかに進行方向を変える操縦装備をつけた。これが「桜花」の実際だったそうです。

また水上攻撃用には、モーターボートのようなものに同じ燃料をつけた「回天」も作られた、と井上先生が知らされたのは、戦後になってからのことでした。

井上先生からお話をお伺いして、限られた軍事物資をどのように「合理的」に使って、特攻兵器が作られていったのか、その詳細を、まるで手に取るように知ることができました。

あとから、ただただ感情的に「人命を軽視する非情な武器」「二度とあのようなことを繰り返してはいけない」とのみ繰り返しても、具体的にどういうプロセスを踏んで、「ああいうこと」になったのか、それが分からなければ、人は簡単に同じ誤りを繰り返します。

ここ数週ご覧いただいている読者には「大阪府の財政」を例に挙げると、突然反応があったのをご記憶と思います。「非常時」という時に、どういう判断を下すか。当事者は、それがベストと思ってすべてを判断します。

ナチスドイツのホロコーストも、旧日本軍の特攻兵器も、そもそも原子爆弾自体からして、本来は優秀な能力を持った、大変な人数のテクノクラートが、上からの命令で、必死に工夫して作ったものでした。

「桜花」「回天」などの戦争末期の悲壮な兵器もまた、優秀な技術者たちが、残された最後の材だけで、様々に工夫をして作ったものであることが、当時を知る方から伺うとよく分かります。

井上先生は、神奈川県平塚市にあった高精度発射火薬を徐燃組成化して特攻燃料とする工場に勤務されましたが、製造や開発は、司令部からのスペックに基づいて「製造部」の村田技術中佐や「研究部」の日野技術少佐などが、大変な苦心をして事に当たったものだろうとのことでした。村田中佐、日野少佐、いずれも東大工学部出身のたいへんな逸材だったそうです。この原稿にお名前をお出しすべきか、と井上先生にお伺いしたところ、こうやって光の当たるところで語ることで、故人はきっと地下で喜んでいるに違いない、とのことでしたので、アルファベットのイニシャルではなく苗字で記しました。

砲の発射火薬は、ニトログリセリンとニトロセルロースを目的別の割合で混練したものでした。多かれ少なかれ「可塑剤」が加えられ、この種類と量の工夫によって反応速度=燃焼のスピードが変化します。井上先生は「発射火薬工場」のご勤務でしたが、ニトログリセリンとニトロセルロースは(事故を避ける、あるいは爆撃なども想定してのことでしょう)おのおの別の工場で作られていたそうです。可塑剤など添加物の加減はニトロセルロースの製造工場で行われた可能性が高いのでは、とのことでした。


「徐燃化」から考える平和利用

一挙に爆発するのではなく、少しずつ燃やしてゆく「徐燃化」という言葉と発想は、私には大変に衝撃的な発想でした。

考えてみれば、核兵器と原発などの平和利用とを隔てているのも、この「徐燃性」。あるいは反応スピードの制御と、利用目的の方向性にほかなりません。

莫大な原子の結合エネルギーを一瞬にして解放してしまえば、1つの都市が瞬時に壊滅してしまいます。それをゆっくりゆっくり、反応を制御しながら、人類に役立つエネルギー源として利用する「徐燃化」の研究こそが、戦後の原子力平和利用の全体に通底するものだと言っても、大きく外れない。

旧日本軍が、いよいよ末期だという時、それまでの高度な技術から、一方では「徐燃化」という技術の知恵を使いながら、他方で「海往かば」の玉砕思想で開発を進めた。

そこで何が起きたか。そして、そのうちのどこをどう改めた時、戦後にどういう技術からどんな応用が実現されたか。

そうしたプロセスを一つひとつ、世代の下った私たちは、きちんと両目を開けてみるべきだと思うのです。

五十嵐先生にお願いした、安田講堂での講演では、「廣島」での調査の話の後、最後にプルサーマルやトリウム溶融塩炉など、核軍備の解体とそれに伴う平和利用への、極めて具体的な言及がありました。88歳の五十嵐先生が、そういう専門外の先端技術に完全に通じておられたのにも、大変に驚き、深く尊敬の念を抱きました。安田講堂のシンポジウムでのお話も、核拡散を防止する、技術側から実効性を伴う積極的な提言を行うべきだと、大変に力強く述べられて結びとされています。

…ああ、こういう人が、廣島の現地を見て、戦後に同じ「音響技術」を環境アセスメントや騒音公害防止に役立てて、地道な仕事をえんえん積み重ねてきたのだな…。

88歳の五十嵐先生のパワーポイントを見て、あまりに感激していた私は、そこで思考が止まっていました。

でも今改めて考えるなら、戦後の、軍事技術の平和利用への第一歩、あるいは第ゼロ歩は、戦争末期の軍事開発と地続きだったのではないだろうか? いや、末期の軍事技術そのものが、実は「徐燃化」という理系の知恵と、玉砕思想ではない別の指導理念との結合によって、別のものに転化したケースも多かったのではないかと思うのです。


科学的失敗事例として「終戦」を捉え直す

戦争のことを語る時、軍事に疎い私は(良くないことかもしれませんが)、いろいろ表現を選んでしまいます。それできちんと伝わらないことも多いと自覚しています。

ちょうど1ヵ月前、7月15日付で「アフリカの太鼓に教えられたこと」(第50回)を書いた時、「シベリア抑留の『羅生門』」として、私は「ここには記しませんが、武田泰淳の『ひかりごけ』のようなもっと凄まじい事態も起きていた」と、あえて記しました。

多くのひとがピンとこないかもしれないと思いながら、刺激が強すぎないよう、直截的な表現を回避したのです。

2週間後の8月1日、毎日一冊!日刊新書レビューで、朝山実さんの「地獄の日本兵」(新潮新書)評を読んでいて、私は恥ずかしくなりました。「履き替えられる靴、そしてサルの肉」として、ニューギニア戦線で起きていた、日本兵による日本兵の計画的殺人や物資略奪、とりわけ人肉食の事実を、きちんと書いておられたからです。

ひと月前、私はどうしてもこの連載に、そこまであからさまに書くことができませんでした。4年の間シベリアに抑留されて、生きて帰ってきた自分の父親も間違いなく死体から服を奪っただろうこと。そうでなければ100%凍死していたのですから。そしてさらに自分の父にもまた、もしかするとそれ以上のことがあったかもしれない。それがあって、生きて復員して、自分を作ってくれて、もう父が死んで36年になりますが、今に至っている。

生々しすぎると思われた細部にこそ、本当は足を踏み入れねばならないのだと、改めて痛感しました。8月になってから、それを含む原稿を佐藤優さんが責任編集する「WEB国家」に書きました。この話題には数週後に、また触れると思います。

能書きや、べき論の倫理ではなく、一つひとつのローカルな判断、技術的妥当性や合理性など、小さな積み重ねから、戦争を考え直す必要があると思います。

その時、自分自身にも直結する痛みを持って、失敗学を構築できるかどうかに、すべてがかかっているように私は感じます。

科学的失敗事例として「終戦」を考えるという観点、しかも「今度はうまくやって勝とう」とかいうのではない、本質的に未来を切り開く、具体的細部にわたる過去の再検討が、一番大きな知恵を与えてくれると思うのです。

井上先生からは、当時海軍艦政本部で技術系人事を一手に行っていた三井再男大佐について調べることをお勧めいただきました。三井大佐も戦後は公職を追放され、キヤノンに長年奉職されて、井上先生も公私にわたって長年親しく仕事されたとのことでした。終戦を挟んで戦中と戦後と、研究者たちが一貫して持っていたものについて、科学史や技術史を専門とする仲間とも協力しながら、息の長いスパンで考えたいと思っています。

もし旧海軍技術将校などのご経験をお持ちの読者、あるいはご家族にそういう方がおられ、貴重な事実をご存じの読者がおられましたら、どうかご一報を頂きたく、末尾ながら再びお願いを申し上げます。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20080811/167694/?P=1
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2008年8月14日木曜日

●地域別最低賃金改定の目安、7〜15円の引き上げを答申

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中央最低賃金審議会は6日、2008年度の地域別最低賃金額改定の目安について
舛添厚生労働相に答申した。審議では労使の意見が一致しなかったことから、
公益委員見解を地方最低賃金審議会に提示することに。
47都道府県を4ランクに分けた引き上げ額の目安の幅は7〜15円となっている。
審議会はこのほかに、今年7月施行の改正最低賃金法の趣旨を踏まえ、
最低賃金額が生活保護を下回る12都道府県については、
その乖離額を示した上で原則として2年以内に解消するよう求めている。http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/08/s0806-8.html
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あの、、こんな当たり前にことを、いまさら、というニュースのひとつですね。
「最低賃金額が生活保護を下回る12都道府県」
こんなことがあってよいのか??

働かない方が生活がましって、どういうことでしょう????
何をお考えですか、知事、って感じです。

「健康で文化的な最低限度の生活」を実現するための生活保障が、
働くと損をするのでは話にならないよね。。
それに、もしかして、生活保障って税金かからないんじゃ????
最低賃金で働いて、税金納めて、暮らし向きがよくならないって、
それはかなり悲しいことだけど、横で働かない人が無税で高収入ってありえないでしょう。。

んで、「その乖離額を示した上で原則として2年以内に解消する」ってのもどうでしょう?
さっさと生活保障額を切り下げて「最低賃金-税金」とイコールにするべきじゃ?

そうでなければ、最低賃金を引き上げるしかないでしょう?

あまり最低賃金って気にしたことなかったけど、このニュースで唖然。
比較的「社会的資源の分配」には賛成なので、持っている人は持てない人にあげてもよいじゃん、とは思っているのだけど、なので、生活保障を切り下げるのは基本的には反対なんだけど、持っていない人から巻き上げて持てない人にあげるのであれば、それはおかしいといわざるを得ないでしょう。

生活保障でクーラーが買えないことが問題になったりしますが、車は買えるわけです。
最低賃金の人はたぶん車は買えません。生活保障の人には必要だけど、最低賃金の人には不要なの?やっぱりおかしいですわね。

お話にならないでしょう。これは明らかに矛盾としか思えない。即時是正を願いたいものです。

2008年8月13日水曜日

日本⇔世界⇔未来を結ぶ経営者層限定イベント「G.P.O.C.」

面白そうだが行く権利がない。。
無料ってのはなんだか不思議な感じのイベント。
こういう層からこそお金をもらうべきだらうって。
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◇日本⇔世界⇔未来を結ぶ経営者層限定イベント◇
◆ 〜G.P.O.C.〜 ◆
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★GPOCとは・・・
Global Professional Opportunity Conference
世界を見据えて活躍する経営層の為のビジネス機会創出の会合

1.先見性のある経営者同士の交流
2.業界、業種、地域を超えてのビジネスマッチング 
3.各界にて事業創造中の経営者の講演     
を通じ、日本経済を活性化させるグローバルカンファレンス
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■日時: 2008年8月30日(土) 10:00〜18:00
■会場: 大手町サンケイプラザ4F
■アクセス:http://www.s-plaza.com/map/index.html
■主催: NPO 法人 キャリア戦略研究機構
http://www.career-strategy.org/
■企画運営: 株式会社ジェイブレイン(http://j-brain.jp/
■後援: 各国大使館(モーリタニア、チェコ、スリランカ
オーストリア、ルーマニア、ウクライナ、ドミニカ、スロバキア
イラン、ネパール、モロッコ)、ダウジョーンズ・ジャパン、
ダイヤモンド社、インベスターネットワークス(株)
VFN((株)プレジデンツ・データ・バンク×フジサンケイビジネスアイ)
■参加資格:会社代表及び役員の方
■参加費:無料
■定員: 500 名
■当日スケジュール
9:30 開場
10:00 開会挨拶
10:15 基調講演: 世界銀行元副総裁 福井 博夫氏
11:20 PRセミナー(1)
12:30 講演(1): 株式会社タニタ 代表取締役会長 谷田 大輔氏
13:40 PRセミナー(2)
14:20 PRセミナー(3)
15:10 講演(2): さわかみ投信株式会社 代表取締役 澤上 篤人氏
16:45 PRセミナー(4)
17:30 閉会挨拶: 出展国大使
※スケジュール・講演内容は予告無く変更になる場合がございますので
ご了承下さい。


■講演プログラム:各界の先達が吠える、熱い講演


(1)基調講演 『世界から見た日本、その未来に求められる事』

講師:世界銀行元副総裁 福井 博夫氏
略歴:
東京大学法学部卒業後、大蔵省入省。 アジア開発銀行予算人事局長、
国税庁直税部長、国税庁次長を経て IMF 日本代表理事、
世界銀行副総裁に就任。退行後は日本大学大学院グローバルビジネス研究科
にて教鞭(エグゼクティブ・マネジャー・コース 主任教授)をとる。
現在は福井総合事務所代表として講演、企業の人材育成に注力している。


(2)講演1 『日本発世界、決断と戦略、事業を創造する想い』

講師:株式会社タニタ 代表取締役会長 谷田 大輔氏
略歴:
1942年5月生まれ、立教大学経済学部卒。1966年、タニタ製作所(現株式会社
タニタ)に入社。大阪営業所長、取締役開発部長等の要職を経て、1985年
株式会社タニタ 代表取締役社長に就任。在任中、海外主要国にて会社設立、
代表を兼務。2008年株式会社タニタ 代表取締役会長 就任。現在に至る。


(3)講演2 『長期投資から見る、次世代のビジネスの本質』

講師:さわかみ投信株式会社 代表取締役 澤上 篤人氏
略歴:
1947年3月生まれ:愛知県出身
1969年:愛知県立大学卒業、松下電器貿易(現松下電器産業)入社
1973年:ジュネーブ大学付属国際問題研究所修士課程修了
(留学中からキャピタル・インターナショナル社のファンド運用担当者を務める)
1974年:山一證券国際部嘱託でファンドアドバイザー
1980年:スイスのピクテ銀行日本法人代表
1996年:さわかみ投資顧問(現さわかみ投信)設立。
1999年:日本初の独立系ファンド「さわかみ投信」の運用を開始
現在2000億円を超える資産を運用している

■その他コンテンツ:
【1.日本と世界の交流ラウンジ】
アジア、南米、アフリカ、中東、ヨーロッパ各国の大使館が集結
各国PRブースのあるラウンジにての交流会を開催

【2.時代を切り拓く企業が出展・PR】
各界毎の、およそ20社の先鋭企業によるブース出展!
出展企業4 社による、セミナー開催!

■お申し込み方法(締め切り:8 月22日金曜日):
Webページ(http://j-brain.jp/gpoc)からエントリーお願いいたします。
定員になり次第、締め切らせていただきますので、
お申し込みはお早めにお願いいたします。

■お問い合せ先:
株式会社ジェイブレイン G.P.O.C. 事務局
〒104-0061 東京都中央区銀座2-6-4 Tel. 03-5250-7180

2008年8月12日火曜日

どこでもLAN??



うーん、どうだろう。
このネーミングはJAROに怒られないのかしら。

どこでもLANって、ネットワークがないところでも
LANにならないと誇大広告だよねぇ。

業界初ってのもね、ずいぶんと狭い業界だし。
ASPを利用するSMBマーケットに対してLANというニーズも、一見耳さわりはよいけど、必要なのかしらん。
しかもインターネット(だろう)をまたいでのPCとのファイル共有ってのもいかがなものか。
これがWinnyと何が違うのか、考えた方がよい。

このネーミングで「使う」ってことはそれほど高いITリテラシーは期待できない。
要するにセキュリティに問題はリテラシーの問題だったりするので、
それが期待できないマーケットに対してであれば、違うアプローチがあるんじゃないかしらん。

とりあえず、タイトルにびっくりしたので。。
どこでもLANというのはどっちかというと、Livedoorが目指していた、
そこらじゅう無料の無線LANの基地局があってつなぎ放題、
このへんはLDの構想にはなかったけど、
そのうえで、特定のエリア内で、物理ネットワークレベルでセキュリティがもたれていること、
くらいでなければ「どこでもLAN」ではないはず。

どうだろう?
そんなにLANってほしいもんですかね?

2008年8月10日日曜日

文化人に歓迎される話を実際にひとつでも持っている政治家

ひさしぶりのポストで唐突ですが。
こういうせりふに出会って、なんだか感動したので。
今の時代では結構すごいことなのかも。

中国の無駄遣い「鳥の巣」が芸術的に評価されるようなもんか?
政治と芸術は基本的に対立すると考えてはいけないかも。
特にこの時代。

経済効率優先でつぶす方向が大方の流れだからね。
大阪府知事も、府が破産しそうだから大変だろうけど、こういう目線は忘れないほうが良いのでは?
ま、つぶれたら元も子もないか。

「文化政策」ってきっと難しいと思う。
そういうモチベーションで稼動している政治家はどのくらいいるんだろう?

自分の出身地に銅像を立てるのは違うモチベーション(笑)