2008年8月27日水曜日

サービスマネジメントにおける競争優位と評価基準

まず、競争優位を考えるうえでコンポーネントが3つある。
  1. Competitor
  2. Company
  3. Customer NEEDs

この3つが重なる部分が競争になる領域。

NewServiceを打ち出す領域は、
CompanyとCustomer NEEDsだけが重複している部分。
ここについては、相互作用でサービスを成長させていくべき。
そしてこの顧客との関係がサービス業において重要なIntangible Assetとなる。

削減するべきは、
CompetitorとCustomer NEEDsだけが重複している部分。
CompanyとCompetitorだけが重複している部分。
  #後者にいたっては資源投資の完全なムダ(笑)

サービスの開発には3つのステージがあり、ヒエラルキーとなっている。

  1. INNOVATE:新たにサービスを生み出す
  2. IMPROVE:サービスのパフォーマンスを改善する
  3. MAINTAIN:サービスのムダを排除する

サービスマネジメントを有効に行うにはサービスカルチャの構築がポイント。
サービスカルチャの構築は次の4つをサイクリックに回していくことが必要。

  1. 特定領域の顧客に対するカスタマイズサービスを開発する
  2. アクティビティ同士をリンクさせ、システム化する
  3. 組織としてのカルチャを構築する(Set of Valueを組織内で共有する)
  4. サービスカルチャを構築する(Value & Beliefs by Organization and employees)

競争優位をもたらすサービスカルチャとは?

  1. サービスエクセレンスが維持できるだけの価値を持ったサービスカルチャを構築すること
  2. 特定の顧客にフォーカスしていること
  3. Profitableな顧客との間の経験と関係を実現するActivitiesをLinkageしておくこと

サービスカルチャは以下のチェーンで実現される
  #個人的にはちょっと異論あり。
  #ValueはEmployee ProductivityとCustomer Satidfactionの間に「直線的に」
  #つながらんだろう。。この連続性のイメージが気に入らない。
  #従業員との関係(求心力)と顧客との関係(遠心力)は別だと思うのだなぁ。
  #ちょっと勉強不足。

  1. Quality of Work Life
  2. a)Employee Satisfaction
    b)Employee Loyality
  3. Employee Productivity
  4. VALUE
  5. Customer Satisfaction
  6. Customer Loyality

大事なことは、「Loyal Customer」とのビジネスは「Profitable」だということ。
顧客を「Loyal Customer」に維持し続けるためには前述のサービスカルチャによる
自浄的・自立的なサービス改善とイノベーションが必須要件となる。

個人的にはここにPreopheral Viewを差し挟むと面白いんではないかと感じる。

で、上記がビジネスサイクルとして回っているかどうかのチェックリストがこちら。
これはなかなかハードルが高い。

サービスカルチャの構築度 チェックリスト

Profit & Growth

  • Loyal Customerはどのように定義されるか?
  • 顧客から得ているプロフィットはメジャメントされているか?
  • 既存顧客の維持にかける費用とインセンティブの投資に占める割合は?
  • なぜ顧客は他社を選択しないのか?

Customer Satisfaction

  • 顧客満足は、目的を持って、一貫して、定期的に調査されているか?
  • 顧客からのフィードバックを得るための方法は組織内で確立しているか?
  • 顧客満足を検討する情報を使ってどのように顧客の抱える課題を解決しているか?

External Service Value

  • サービスの価値は組織内でどのようにメジャメントされているか?
  • 設計されたサービスからもたらされる価値についての顧客の知見は組織内でどう共有されているか?
  • 顧客の期待値と実際にサービスが提供できるExperienceのギャップは測定されているか?
  • 「最初にうまくやる」だけでなく「サービスのエラーから効果的に復旧する」ことについても外部向けのサービスクオリティを改善する努力は払われているか?

Employee Productivity

  • 従業員の生産性はメジャメントされているか?
  • 生産性のメジャメントはサービスを生み出すための質と量の両方が対象となっているか?

Employee Loyality

  • 従業員のLoyaltyを作り出すにふさわしいポリシーは何か?
  • 組織は従業員の維持について正しい目安を持っているか?

Employee Satisfaction

  • 顧客満足度と従業員満足度を結びつけてメジャメントする方法はあるか?
  • マネージャ以上に顧客が重視する点に重きをおいた人事採用クライテリアとなっているか?
  • 表彰やリワードにおいて、顧客満足やロイヤリティ、サービスの質と量などのアウトプットを的確に反映されているか?

Internal Service Quality

  • 社外の顧客と直接対面しない従業員も、誰が自分の顧客であるか知っているか?
  • 業務遂行におけるサポートについて従業員は満足しているか?

Leadership

  • 顧客や重要な従業員に対して、経営者はサービス提供における価値を幅広く証明しているか?
  • サービスカルタの開発とサポートに、経営層は個人の時間をどのくらい割いているか?

The Service-Profit Measures

  • Service-Profit Chainのメジャメントにおいて、会社がもっとも重要視している指標は何か?
  • 上記の指標は、現場レベルからProfitabilityと成長に関係付けているか?
  • 上記の関係付けは従業員へのリワードにきちんとメジャメントされているか?

こりゃなかなか手厳しい。。でもどこか製造業の品質管理に近いフレーバ。
先行事例が製造業だからそうなっちゃうのかな?サービスとしての独自性が薄い気がする。。

《ケーススタディ》
SINGAPORE AIRLINES AND VALUE CREATION - A CONTINUOUS SEARCH FOR SERVICE EXCELLENCE
http://www.asiacase.com/
NANYANGのケース。

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