2008年8月28日木曜日

サービスマネジメントシステム

サービスマネジメントシステムの構成要素
  1. カルチャとフィロソフィ
  2. マーケットセグメント
  3. サービスコンセプト
  4. サービスデリバリシステム
  5. イメージ

この「カルチャとフィロソフィ」を中心に4つの構成要素が4隅に配置されるダイアモンドで表現される相互作用によりサービスマネジメントシステムが構成される。

サービスコンセプトとサービスデリバリシステム

この2つはコインの裏表の関係にある。

  • サービスコンセプト→カスタマからの見え方
  • サービスデリバリシステム→サービスプロバイダからの見え方

サービスコンセプトは顧客にとっての「価値とベネフィット
ベネフィットは、物理的なもの/心理的なもの/心情的なものがありうる。
サービスはいくつかの要素で構成される「サービスパッケージ」である。
サービスパッケージを要素分解して、整理すると二つに大別して整理できる。

  • コアサービス:例 エアラインの場合、顧客を運搬すること
  • 周辺サービス:例 コア以外のサービス(Peripheral)

どちらで競争優位を生み出すべきか、の見極めがまず重要。
例1:エアラインの差別化はほとんどが周辺サービス
例2:クレジットカード会社の差別化はほとんどが周辺サービス

顧客が価値とベネフィットを感じるのはどちらか、どこに資源を集中するか、
これが「サービスコンセプト」

サービスコンセプトを実現するものがサービスデリバリシステム
サービスデリバリシステムを要素分解すると3つになる

  • 顧客(Client/Customer)
  • 自社従業員(Personnel)
  • 物理的なツールと施設(Equipment)

製品と異なりサービスは、顧客をシステムの一部に含まないとシステムとして完成しない。
大げさに言うのであれば、開放系のシステムである。


イメージ
サービスマネジメントにおいては非常に重要な概念。
なぜなら、顧客は検証(Evaluate)してから購入(Experience)できないから。
製品の場合は、検証して購入を検討できるが、サービスはExperienceがあってからEvaluationになる。

つまり、提供するためにはイメージが先行することになる。

とてもパワフルだが、とても危険。
なぜならば、

  • イメージはひとりひとりによって異なる
  • イメージが顧客の期待値を勝手に引き上げる

イメージがよすぎるとそれに向けたサービスレベルが設定されることになる。
それはサービスの継続的な提供の妨げになる。。

カルチャとフィロソフィ

サービスデリバリシステムを維持し改善していく燃料にあたるもの。
カルチャがなければシステムは動かない。
つまり、Assumptionとして存在する。
サービスカルチャは次の3つを同時に意識し満足させるものでなければならない。
それぞれはときにトレードオフとなる。

  • Quality
  • Profitability
  • Efficiancy

そして、上記の3つが、他のサービスマネジメントシステムの各構成要素に影響を与える。
だからダイアモンドの中心になるのだね。

ついつい、CoreとPerepheralの区別を見失い勝ち。
そもそも顧客が何を望んでいるのか(Service Comcept)も言われればそうなんだけど、所与の条件として軽視しやすい。ついついフォーカスをサービスデリバリシステムの、自社部分のみに当てすぎ勝ちになるのだけど、考えてみれば、サービスは顧客とのインタラクションからしか生まれないし、完結しない。
自分がすっかり製品アプローチの改善努力や業務分析に陥っているなと反省しきり。

そういう振り返りとして、かなりためになる領域である。

《ケーススタディ》http://www.asiacase.com/
NANYANGのケース。

fron the case book
“Exploring Best practices in the Hospitality Industry in Asia”:
- The Grand Regency, Rajkot, India [p 117-118]
- Bayview Hotel, Melaka, Malaysia [p 73 -74]
- Out of the Blue Restaurant, Mumbai, India [p 129- 131]

Tata Consultancy Services (TCS)-Talent Acquisition and Development in China

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