2008年11月13日木曜日

愛社精神がありますか?という愚問

愛社精神ある若手社会人は56%、内定学生は81%/マイコミ調査

毎日コミュニケーションズは10月29日、「若手社会人」と「内定学生」の仕事に
関する意識調査結果を発表した。それによると、入社する会社(今の会社)に
愛社精神が「ある」と答えたのは内定学生の81.0%に対し、若手社会人は56.2%。
先約があるときに上司から飲みに誘われたらどうするかを尋ねたところ、
「上司の誘いを断って先約を優先させる」としたのは内定学生が54.0%、
若手社会人は89.4%となっている。
http://www.mycom.co.jp/news/2008/10/post_63.html
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まぁなんというか質問内容が稚拙なので広告ネタとして捉える以上の価値は無いですが、結果は面白いですね、なんていうか、質問者の期待どおり(笑)当たり前だけど。
会社に入ってもいないひよこ小僧どもに、「愛社精神」や「上司の誘いを断って」なんて聞いたってわかるわけないじゃん、というのが正常な感性だと思うけどね。
愛社精神がありますか、という質問自体が意味不明。愛社精神を定義して、質問の内容を間接的な行動や現象に分解しない限り有効回答は得られない。それって、「この会社好きですか?」という企業イメージのブランディング的な街頭調査くらいでしかなくて、だとすると、満足のいく内定をもらえた学生が81%いる、ってことくらいでしかないでしょう。。そういう意味では意味のある問いか?そんなことがしりたいのか。あ、そうか。その19%が毎コミさんの「第二新卒募集」のターゲットになるのか。なるほど、裏返しのマーケットリサーチと読み取れば納得。ホントにそんな裏があるのかは不明ですが。

さらに「上司の誘いを断って」なんて愚問中の愚問ですわね。断ることの効果と影響を経験している層と想像だけを膨らませている層を比較してどうするんでしょうねぇ。きっと、若手社会人は直属のリーダだか係長だかを想像して、そんなもん断るに決まってんじゃん、と回答する一方で、内定学生さんたちは想像上の産物である上司なので、まかり間違うと社長とかまで想像しちゃってるかもしれないじゃない?ドラマなんかで、部長とか社長とかに誘われちゃったりもしているので、そんなヤツいるかってことも想像だと想像しちゃうし、上司も人間だなんてことは、学生らしく想像力が不足しているのできっと気がつかない。

そんでもって、「先約あっても飲みに行くことが断れない会社に愛社精神を持てる」、ということが、どれだけ気色が悪くて不思議なことなのか、これを公表する会社の非論理性もちょっといかがなものかと。


アンケートの取り方が稚拙だとこんな誘導的な結果も生み出せる、という典型的な事例ですな(笑)

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