2008年10月19日日曜日

サービス業としての温泉旅館

先日、草津温泉に行ってまいりました、唐突ですが。
実は初めてだったのですが、まぁ、なによりも遠かったですね(笑)
都心から車で片道5~6時間。高速下りてからあんなにかかるものかと。。

でも、そのぶん、観光地としての価値を保っている気がして、以前に出かけた水上よりも観光地としては成功しているのかな、と思いましたが、それは素人の浅はかさで温泉そのものの価値も違うのかもしれない、ということを考えさせられたのは阪急交通社さんのこの企画。



温泉遺産とは…
「日本温泉遺産を守る会」が、独自の基準で認定した温泉地の建造物、温泉文化、源泉風呂の宿をいいます。安全を重視し旅籠の心意気を持つ源泉宿と、後世に遺したい温泉文化の総称です。

だそうです。こだわりがあるのね。とくにこの条件の最後にある「源泉かけ流し」は、今回草津に出かけてみて、非常に重要な要素であると感じ入りました。
今回は知人の紹介だったのでまったく参考にしませんでしたが、こういう点で研究してから出かける方が好ましいかもしれない。今回も悪くは無かったけど、残念なところもあったので。

温泉旅館をサービス業とした場合、立地がほとんどを占めてしまう。
立地の差別化が一つ目の重要なマーケティングになるでしょう。
そのうえで旅館個別の差別化をするポイントをどこに置くのか、というところが課題になる。今回の宿(阪急さんに紹介されていません)は、資源である歴史価値を生かしきっていないのが残念な感じでした。十分に差別化要素になるのに。
知人はその素朴さが魅力と感じていたようですが、おいらのような素人にとってはこんな風に紹介してくれてアピールしてくれないとその味わいが理解できないのですね。なんというか、サービスマネジメントシステムとて、インボルブされていない感じ(笑)そこを味わうための心構えというかモチベーションがこちらにないと、するっと入ってこないんです。このあたりがサービスマーケティング的に重要でしょうね。
顧客の期待とプロバイダのコンセプトの一致がないと、客観的な価値は、サービスにおいては存在しにくいので。

そういう点で、ここで紹介されている野口悦男さんはおいらが寡聞なので存じ上げませんが、こういった客観的な情報提供は助かりますね。まず、コンセプトを理解してからサービスに向き合うことができる。
逆に、アピールが強すぎて実体が伴わない(マーケティングが巧妙すぎる)場合には2度といかないという逆効果になるのは当たり前として、こういった旅行社と専門家を巻き込んだメッセージであれば、その旅館だけの捨て身の攻撃ではないと安心できるので、非常に良いですね。野口さんの経験に基づくというのもありがたい。

温泉好きの方、自分の知見にこだわらず、たまにはこういう意見を参考するのもいかがでしょう?

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